KiteworksがDSPM投資を最大化し、シャドーAIによるデータ共有を阻止する7つの方法
データセキュリティポスチャ管理(DSPM)は、セキュリティチームにシャドーAI―ガバナンス外で機密データを外部に持ち出す非公認AIツールの利用―に対処するために必要なデータ中心の可視性とポリシーフレームワークを提供します。
しかし、DSPMだけではシャドーAIによるデータ共有リスクを完全に防ぐことはできません。DSPMはクラウド、エンドポイント、各種連携先にわたる機密情報の発見・分類・マッピングを行いますが、出口でのポリシー強制、アクセス制御の適用、データアクセスと移動の追跡を行うツールと統合して初めて、AIによるデータの取り込みや流出を効果的に防ぐことができます。
Kiteworksは、データの移動状況の統合的な可視化、出口でのポリシー強制、インシデント対応を組み合わせることで、DSPMを補完します。KiteworksとDSPMを組み合わせることで、組織は自社データのカタログ化、流れの追跡、アクセス者の特定、AIとの関わりの把握が可能となり、暗号化やゼロトラストアクセス、監査証跡を適用してコンプライアンスとデータの管理を維持できます。これは、単なる個別ブロックではなく、継続的なガバナンスに焦点を当てた、AI時代の実践的なデータセキュリティポスチャ管理の道筋です。
Kiteworks AI Data Gatewayを活用することで、あらゆるAIインタラクションにプライバシー・バイ・デザインのコントロールを強制できます。プロンプトやレスポンスの仲介、機密要素のマスキングやトークン化、承認済みAIプロバイダーへのトラフィックのみのルーティング、完全な証拠保管の連鎖ログの維持などが可能です。
組織のセキュリティを信じていますか。その証明はできますか?
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エグゼクティブサマリー
主旨:DSPMによる発見・分類とKiteworksのAI Data Gatewayによる強制を組み合わせることで、可視性をリアルタイムの予防に転換―プロンプトやレスポンスの仲介、出口の制御、コンプライアンスの証明により、シャドーAIによるデータ共有を阻止します。
なぜ重要か:シャドーAIは広範かつリスクが高く、AI出口のガバナンスがなければ機密データや知的財産、規制対象記録がモデルに流出します。DSPMとKiteworksの連携により、取り込み・流出を削減し、インシデント対応を迅速化、AI利用をGDPR、HIPAA、CCPAと整合させます。
主なポイント
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可視性重視のガバナンス。DSPMにデータ移動中の検査を加え、AIエンドポイントや拡張機能、フローのインベントリを強化。AI Data Gatewayを通じてユーザーからモデルへの紐付けやリスクコンテキストも付与。
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出口でのポリシー強制。許可/拒否、編集、マスキング、トークン化、またはブロックをプロンプト前後で適用。ゼロトラストアクセスとエンドツーエンド暗号化で機密データのプライバシー・バイ・デザインを実現。
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迅速なインシデント対応。リアルタイムアラート、自動プレイブック、改ざん防止ログで滞留時間を短縮し、シャドーAI露出の封じ込めを迅速化。
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証明可能なコンプライアンス。データインベントリを規制にマッピングし、最小化・保持を強制、改ざん不可能な監査証跡で報告・説明責任要件を満たす。
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シームレスな統合と教育。DLP、SIEM/SOAR、CASB、ID連携と統合し、アクション時にユーザーへのプロンプトや役割別トレーニングを提供してリスク行動を低減。
KiteworksとDSPMによるシャドーAIの可視性強化
シャドーAIは、従業員がIT部門の認知なしに非承認AIツールやブラウザ拡張、連携機能を利用することで発生し、制御不能なデータフローや死角を生み出します。エンタープライズの生成AI導入率は2023年から2024年で74%から96%に急増し、それに伴いシャドーAIリスクも拡大。IBMのシャドーAIリスク概要によると、従業員の38%が許可なくAIツールに機密データを共有したと認めています(IBMのシャドーAI見解参照)。組織はこれに正面から取り組むため、DSPMにデータ移動中の可視化と制御を追加しています。AI Data Gatewayを通じてAI向けトラフィックをプライバシーレイヤーでプロキシ・検査し、プロンプト単位の可視性、ユーザーからモデルへの紐付け、ポリシーコンテキストを規制データを露出させずに提供します。
DSPM+強制でマッピングできるもの:
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エンタープライズデータに接触する非承認AIエンドポイント(Webアプリ、プラグイン、モバイルアプリ)
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メール、ファイル共有、SaaSからデータを取得するブラウザ拡張やサードパーティコネクタ
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AIサービスへのアップロード、APIコール、コピー&ペーストなどのデータ移動フロー
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管理・非管理チャネルを問わずAIインタラクションに関与するユーザー、デバイス、ID
なぜ可視性が先か?見えないものは守れません。AIツールやデータフローの正確なインベントリは、効果的なポリシー強制とAIデータ取り込み防止の前提条件です。プライバシー意識のあるゲートウェイのベースラインにより、コントロール設定前にどのプロンプト・レスポンス・モデルが利用されているかを把握できます。
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シナリオ |
DSPMなしのシャドーAI |
Kiteworks+DSPMの場合 |
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AIツールの発見 |
散発的・手動・不完全 |
AIエンドポイント、拡張、連携の継続的インベントリ |
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データフロー把握 |
アップロード・コピー/ペースト・API出口が死角 |
AIサービス向けデータ移動の監視とリスクスコア付与 |
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ユーザー紐付け |
匿名または検証不可 |
ID連携・デバイス認識のテレメトリとセッションコンテキスト |
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ポリシー強制 |
一貫性なく後手対応 |
データ機密性・ユーザー役割・AIツールリスクに基づく自動ガードレール |
この可視性を実現するDSPMアプローチの基礎については、Palo Alto NetworksのDSPM概要(what is DSPM)をご覧ください。
KiteworksとDSPMでAIによる機密データ取り込みを分類・保護
データ分類は、機密性や規制要件に基づいて情報を識別・ラベル付けし、ポリシーを一貫して適用できるようにするプロセスです。DSPMはPII、PHI、ソースコード、契約書、知的財産の発見・分類を自動化し、その分類に基づき、承認済みAIプラットフォームと認可ユーザーのみがデータへアクセス・取り込みできるよう強制します。AI Data Gatewayはプライバシーコントロールをインラインで運用し、プロンプト・出力の両方でデータ最小化やモデル許可/拒否ポリシーを適用。ポリシーで明示的に許可されない限り、機密情報がモデルに露出することはありません。
実際のインシデントがリスクを証明しています。従業員が顧客データやソースコードをパブリックAIツールに貼り付けたことで、Samsungエンジニアによるコード漏洩などの大規模流出が発生しています(シャドーAI事例とSamsungケース参照)。シャドーAIによる侵害は、他のインシデントより65%多くの個人識別情報と40%多くの知的財産を露出させており、精緻なコントロールの必要性を浮き彫りにしています(shadow AI stats report)。
AIリスク発生時に保護を運用化:
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粒度の高いポリシー:ラベルやコンテキストに基づき、AI送信データを許可・編集・マスキング・トークン化・ブロック。プロンプト前後で適用しプライバシーを保護
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エンドツーエンド暗号化:プライベートデータネットワーク内で機密データを保存・転送時に保護
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ゼロトラストアクセス:AIインタラクション許可前にユーザー・デバイス・リスクシグナルを検証
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改ざん防止ログ:AI関連アクセス・転送の不変記録(プロンプト・レスポンステレメトリ含む)をフォレンジック用に保持
ガバナンスAI導入組織向けには、MicrosoftのAI向けDSPM考慮事項ガイダンスがこの分類からコントロールへのアプローチと一致します(Microsoft DSPM for AI considerations)。
KiteworksとDSPMでAI関連データ露出への迅速なインシデント対応
インシデント対応は、侵害の検知・封じ込め・根絶・復旧を調整して行うプロセスです。シャドーAIによるデータ露出時は、スピードと精度が不可欠です。調査によると、AI関連侵害の97%が適切なアクセス制御を欠いており、設定ミスや過剰共有、非管理エンドポイントが影響を拡大させています(shadow AI stats report)。
統合強制によりAIインシデント対応を加速:
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非承認AIツールへの機密データ転送をリアルタイムでアラート
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自動プレイブックでコンテンツ隔離、共有解除、認証情報のローテーション
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誰が・どのAIで・どのデバイスから・いつ共有したかを追跡するフォレンジック対応ログ
一般的な対応ワークフロー:
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検知:AI Data Gatewayで異常なAI向けデータ移動をアラート
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トリアージ:データラベル、ユーザーリスク、AIツール評価でインシデント重大度を分類
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封じ込め:ゲートウェイで追加流出を自動ブロック、影響アカウントやリポジトリを隔離
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調査:ID・デバイス・セッション詳細を相関分析、監査証跡(プロンプト/レスポンス履歴含む)を確認
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根絶:残存共有の削除、トークン無効化、リスク連携の停止
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復旧:クリーンなデータ状態を復元、ポリシーカバレッジを検証しギャップ修正
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学習:ルール・ユーザープロンプト・承認AIリストを更新し再発防止
KiteworksとDSPMでAIデータ利用の規制コンプライアンスを支援
コンプライアンスとは、プライバシー・セキュリティ・報告を規定するGDPR、HIPAA、CCPAなどのフレームワークを遵守することです。シャドーAIは規制の死角を生み、非承認ツールが規制データをガバナンス外で処理すると法的制裁や評判リスクを招きます(なぜシャドーAIがコンプライアンスリスクを高めるか)。
DSPMのコンプライアンス体制をAIにも拡張:
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規制(GDPR/HIPAA/CCPA)にマッピングされたデータインベントリ
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AI関連アクセス・転送の継続的監視
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暗号化転送・保管と鍵管理コントロール
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調査・報告用のエンドツーエンド監査証跡
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AI Data Gatewayで強制されるポリシーベースのデータ最小化・保持により、プライバシー・バイ・デザインと目的限定を徹底
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コンプライアンス要件 |
Kiteworks+DSPMのコントロール |
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規制データの所在把握 |
自動発見と分類 |
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AIによる不正処理の防止 |
非承認AI取り込みをブロックするポリシー強制 |
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機密性と完全性の確保 |
エンドツーエンド暗号化とゼロトラストアクセス |
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説明責任の証明 |
改ざん不可能かつ検索可能な監査証跡 |
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インシデントの報告と是正 |
リアルタイムアラート、プレイブック、証拠取得 |
AIに紐づくリスクとガバナンスパターンの詳細分析は、Kiteworksによる2025年AIデータセキュリティ危機分析(Kiteworks: AI data security crisis 2025)をご覧ください。
KiteworksとDSPMで従業員教育を統合しシャドーAIリスクを低減
シャドーAI露出の多くは人間の行動が原因です。従業員の43%が雇用主に無断でAIツールに機密データを共有したと報告しており、その多くは善意ながらも望ましくない結果を招いています(shadow AI stats report)。テクノロジーとトレーニングの両輪が解決策です。
リスク行動を減らす方法:
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ジャストインタイムプロンプト:ユーザーがAIに機密データを貼り付け・アップロードしようとした瞬間にAI Data Gateway経由でインライン警告を表示
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ポリシーリマインダー:承認AIツールや安全な共有方法の文脈ガイダンス
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ターゲット型トレーニング:ユーザーリスクパターンやインシデントに基づく役割別教育
シャドーAIリスクを招く主な行動と教育の効果:
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顧客・患者データをパブリックAIチャットにコピー/ペースト→編集・トークン化や承認AIチャネルの利用を教育
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デバッグ目的でコード断片をアップロード→ログ付きの安全な承認AI環境を提供
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AIブラウザ拡張のインストール→拡張承認を義務付け、データ収集リスクを説明
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業務で個人AIアカウントを利用→SSO強制と許容利用ポリシーの明確化
KiteworksとDSPMで既存セキュリティフレームワークとシームレス統合
非承認AIは従来のコントロール外で動作することが多く、カバレッジ拡大には統合が不可欠です(なぜシャドーAIが標準コントロールを回避するか)。DLP、SIEM、CASB、そしてDSPMと連携し、承認・非承認AIエンドポイント全体でガバナンスを統一。ユーザーとLLM間のガバナンスプロキシとしてAI Data Gatewayがポリシー強制とプライバシー制御を集中管理し、豊富なテレメトリを既存セキュリティスタックに提供します。
統合の具体例:
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SIEM/SOARとのAPI・Webhook連携で検知・自動対応を相関
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CASB連携でアプリベース制御を強化しつつ、Kiteworksがデータ移動や非管理チャネルをカバー
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DLP強化による真のデータポスチャ認識―ラベル・リポジトリ・AI特有ポリシー
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SSO/MFAによるID連携で最小権限・デバイスポスチャチェック・条件付きAIアクセスを強制
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AIインタラクション・ポリシーヒット・コンプライアンスKPIを一元管理するダッシュボード
データ移動中のセキュリティ強化(シャドーAIが狙う死角)については、Kiteworksのデータ移動向けDSPMガイダンス(Kiteworks: DSPM for data in motion)も参照ください。
KiteworksとDSPMでシャドーAI脅威を特定する定期監査を実施
シャドーAIは動く標的です。従業員の29%が自費でAIツールを購入し、監視されないチャネルが急速に登場・変化しています(shadow AI stats report)。定期監査により、新たなツール・連携・行動を侵害発生前に発見できます。
DSPMとKiteworksによる一般的なAI関連監査サイクル:
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スコープ:レビュー対象の事業部門、リポジトリ、AIエンドポイントを定義
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発見:AIツールインベントリを更新、新拡張や連携をスキャン
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分析:データフロー・ラベル・異常アクセスパターンを相関分析
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検証:実際のAIインタラクションでポリシーをテスト、出口シナリオをシミュレーション
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是正:許可/ブロックリスト更新、ジャストインタイムプロンプトやユーザートレーニングを改善
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報告:経営層向け指標や監査・規制当局向け証拠を作成
監査チェックリスト例:
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すべてのAIツール・拡張がインベントリ化・リスク評価されているか?
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機密データがリポジトリ全体で一貫してラベル付けされているか?
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非承認AI取り込みをブロックするポリシーは有効かつテスト済みか?
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インシデント対応プレイブックは最新で実践されているか?
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監査証跡は必要な保持期間、AIインタラクション全体をカバーしているか?
Kiteworks AI Data GatewayでAI向けDSPMを運用化
シャドーAIリスクは発見だけでは排除できません。本記事では、可視性・分類・データ移動制御を組み合わせてAI取り込み・流出を阻止し、インシデント対応を加速、規制要件を満たし、DLP・SIEM・CASB・IDと統合、監査とユーザー教育でガバナンスを維持する方法を解説しました。
Kiteworks AI Data Gatewayは、これらの成果を運用化します。プロンプトやレスポンスの仲介、機密要素のマスキング・トークン化、承認済みモデルへのルーティング、ゼロトラストアクセスとエンドツーエンド暗号化の強制、完全な証拠保管の連鎖ログの取得により、DSPMの知見をガバナンスされたAI利用・リアルタイム予防・大規模な証明可能なコンプライアンスへと転換します。
シャドーAIによるデータ共有を阻止するためにDSPM投資を強化する方法について詳しくは、カスタムデモを今すぐご予約ください。
よくあるご質問
シャドーAIとは、従業員が非承認AIツールを利用することであり、AI Data Gatewayがない場合、機密データがガバナンス外に露出し、漏洩・コンプライアンス違反・データ損失につながります。
DSPMはデータストアを継続的にスキャンし、機密情報を分類、AIツールとのデータフローを監視して露出を特定し、ポリシーを強制します。Kiteworksのようなプラットフォームと組み合わせることで、データ移動中や非管理チャネルにもカバレッジを拡張できます。Kiteworks AI Data Gatewayは、プロンプト単位の可視性とプライバシー制御をデータがモデルに到達する前に追加します。
DSPMは発見・分類に基づきポリシーと機密性を定義し、Kiteworksのような統合プラットフォームが自動制御(ブロック・編集・トークン化・隔離など)をデータ機密性・ユーザーコンテキスト・AIツールリスクに応じて適用します。Kiteworks AI Data Gatewayは、プロンプトやレスポンスに対してこれらの制御をインラインで強制し、機密データの露出を防ぎます。
DSPMはAIで処理されるデータを適切に分類・管理し、Kiteworksと統合することでアクセス制御・暗号化・ログ記録を実現し、GDPR、HIPAA、CCPA、監査義務に対応します。AI Data Gatewayでのプライバシー・バイ・デザイン強制により、データ最小化や目的限定の原則も支援します。
自動DSPMガードレールとジャストインタイムプロンプト、明確なAI利用ポリシー、定期的な役割別トレーニングを組み合わせ、Kiteworksのようなプラットフォームによる強制・ログ記録で偶発的共有を防ぎ、迅速な是正を実現します。AI Data Gatewayでこれらのプロンプトを提供し、機密データ送信前にユーザーをガイドします。
シャドーAIデータ共有リスク対策は、DSPMによる発見・分類・ポリシー定義から始まりますが、成功にはアクセス制御・プロンプト/レスポンス仲介・データ移動追跡を担う強制レイヤーが不可欠です。Kiteworksはこのレイヤーを提供し、DSPMの知見とAI Data GatewayによるガバナンスAIプロキシ、ゼロトラストアクセス、暗号化、不変監査証跡を統合することで、ポスチャをリアルタイム予防と証明可能なコンプライアンスへと転換します。
追加リソース
- ブリーフ Kiteworks+データセキュリティポスチャ管理(DSPM)
- ブログ記事 DSPM vs 従来型データセキュリティ:重要なデータ保護ギャップの解消
- ブログ記事 DSPM ROI計算機:業界別コストメリット
- ブログ記事 なぜDSPMだけでは不十分か、リスクリーダーがセキュリティギャップをどう補うか
- ブログ記事 2026年に向けたDSPM分類済み機密データ保護の必須戦略